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■ 性格の不一致で離婚する夫婦 ■
2014.08.22
 昨今、離婚する夫婦のうち4割が結婚して4~5年間のうちに離婚をするといわれています。「性格の不一致」が離婚の一番多い理由になっています。愛し合って結婚した2人がなぜそのような破局を迎えることになるのでしょう。
 たとえばA君がBさんに恋をしたとします。そのとき「Bさんに嫌われたらどうしよう」という不安がA君の頭によぎると、A君は嫌われないために知らず知らずのうちにBさんの意見に合わせるようになります。Bさんはなにを言ってもA君に反対されないから、居心地よく感じます。BさんはA君を自分のよき理解者と思い恋愛感情が芽生えることになります。このような居心地の良さは麻薬の快情動によるものですが、この感情を愛情と思い込んでしまうのです。
 二人が結婚して日常生活が始まると、相手の現実の姿が見えるようになります。妻は他人の顔色をうかがう夫の発言や行動を見て、自分の意見を持たず周りの人の言うことで考えが揺れ動く夫の現実の姿が見えてくるのです。妻はこのような夫の姿を見るにつけ不甲斐なさと頼りなさとを感じるようになります。「思い返せば付き合っているときから夫は自分の意見合わせていただけ」ということに気が付くのです。そこで妻は夫に幻滅し、将来への希望の光が消え、結婚生活に終止符を打つ決意をすることになるのです。
 恋は盲目という言葉があります。特定の異性に強くひかれ深い思いを寄せる恋心が、物事の冷静な判断を妨げることをいいます。A君とB君のように恋愛感情に不安や麻薬の快感情が混在すると、相手の悪く思えるところも見えなくなったり、また見えたとしても大した問題でないと思い込みます。一方相手の良く見えるところはそれを増大させ、無意識のうちに自分の理想の異性像を作りあげてしまうのです。これらの不安や麻薬の快感情が現実の姿を見えなくさせ、冷静な判断を妨げるのです。これが盲目の恋です。
 恋愛感情に不安や麻薬の感情が混入すると、両者間の愛情を破壊するという危険性をはらむことになるのです。
(森 正博)
性格の不一致で離婚する夫婦
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